CREWプログラムとはCivility(礼節、丁寧さ),Respect(敬意),and Engagement(エンゲージメント=いきいき!) in the Workplace(職場)の略で、2005年にアメリカで開発されたプログラムです。"お互いを知るための対話" = "CREWセッション" を積み重ねて職場の人間関係にアプローチし、いきいきと働きやすい職場風土の醸成を目指します。
📕 目次
- CREWプログラムの効果
- CREWプログラムの大まかな内容
- CREWプログラムの内容
- 実施頻度
- 参加者
- CREWプログラムの実践方法
- STEP 1:キックオフ
- STEP 2:お互いを知る
- STEP 3:敬意・尊敬について考える
- STEP 4:今後の職場を考える
- STEP 5:クロージング
- CREWプログラムのポイント
- 参考サイト・資料
- お問い合わせ
CREWプログラムの効果
以下のような項目がCREWの効果としてアメリカの研究によって示されています。
- 従業員満足度の向上
- 在職率の向上
- 顧客満足度の向上
CREWプログラムの大まかな内容
CREWプログラムの内容
- CREWプログラムでは "お互いを知るための対話" = "CREWセッション" を複数回に分けて積み重ねます。
- 対話のテーマは必ずしも従わなければならないものが存在するわけではありませんが、厚生労働省は「お互いを知る」「敬意・尊敬について考える」「今後の職場を考える」などのトピックでセッションをすることを推奨しています。
実施頻度
- 3か月以上セッションを積み重ねることが望ましいとされています。
- 1週間に2回15分や、1週間に1回30分など頻度は職場の環境に合わせて継続的に実施します。
参加者
- このプログラムを実施する職場で働く者すべてが参加することが望ましいです。
- セッションはファシリテータートレーニングを受けた者が「1. CREWセッションの進行」と「2.CREWプログラム全体と毎回のセッションの計画」をし、プログラムの円滑な実施をサポートします。対人スキルが高く職場でも尊敬されている人で、セッションで話されたその職場の問題などを他の場所で話したりしない、信頼できる人が望ましいとされています。規模が大きくなれば複数人で兼任することも可能です。
CREWプログラムの実践方法
前述したとおり、CREWプログラムでは お互いを知る→敬意・尊敬について考える→今後の職場を考える の手順で進めるとスムーズです。
出典元:厚生労働科学研究費補助金 労働安全衛生総合研究事業「CREW実施マニュアル」
STEP 1:キックオフ
職場の現状の説明やCREW実施の目的を説明し、職場全体の共通認識を図ります。
STEP 2:お互いを知る
目的:お互いのことを理解することによって、お互いを尊重しあえる職場を目指す。
テーマ例:「自分を動物に例えると?」「言われて嬉しい言葉」「ストレス解消法」「チームで仕事をする上で大切にしていること」「他職種のお互いの1日の動きを知ろう」
STEP 3:敬意・尊敬について考える
目的:敬意や尊敬について考え、お互いを大切な存在として認識することで敬意・尊敬を示す行動を増やす。
テーマ例:「自分が大切にされていると思う場面」「敬意を持って接するとは?」「尊敬するってどんなこと?」「相手に敬意を伝える方法は?」「チームで仕事をする上で大切にしていること」
STEP 4:今後の職場を考える
目的:これまでのCREWプログラムを踏まえ、自職場にどのように活かしていくかを職場全体で考える。
テーマ例:「私たちの目指す理想の職場は?」「ストレスのない職場にするには?」「働きやすい職場」「声をかけやすい環境」「心理的安全性を感じられる職場」
STEP 5:クロージング
CREWプログラム終了後もセッションの経験が生かされるよう、今回のCREWプログラムで出た意見と職場の現状を振り返る。
CREWプログラムのポイント
- キックオフとクロージングは必ず実施し、CREWを実施する目的や現状、結果などを共有します。
- 「お互いを知る」、「敬意・尊敬について考える」はCREWプログラムの根底のテーマであるため、実施期間や回数に制限を設ける必要はありません。満足のいくまで実施すると良いでしょう。
- 「今後の職場を考える」ことは必ずしも実施しなければいけないテーマではありません。組織の編成などによってはこのパートをスキップしても良いでしょう。
参考サイト・資料
厚生労働科学研究費補助金 労働安全衛生総合研究事業「労働生産性の向上に寄与する健康増進手法の開発に関する研究」(2018)『CREWプログラム実践マニュアル』https://hp3.jp/wp-content/uploads/2019/06/03.pdf
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