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パルスサーベイで重視したい指標
特にスタートアップ・ベンチャーでは、業務負荷が高まりやすく、かつ正解がない業務が多いのでストレスが溜まりやすい状態です。そのため、ストレスが高まりすぎてメンタル不調に陥ることで休職に至ったり、パフォーマンスが出ずに別の職場を検討して転職に至ったりするケースが多いです。
一方で、ワーク・エンゲージメントは高い状態を保ちやすいですが、なかなか成果が出ず自己効力感が高まらないことで下がり、次第にストレスも高まっていき転職に至るケースもあります。
また、サーベイで取得する情報の中でも、自由記述形式の設問に回答いただいている方はアラートレベルが高いかあるいは会社へのリクエストを強くお持ちです。
よって、以下の優先度で注目いただくことをお勧めしております。
注目したい指標と優先度
- 「大変だと感じた出来事」にコメントの記載がある
- ストレスマネジメントのスコアがEFになっている
- ワーク・エンゲージメントのスコアがEF
- ワーク・エンゲージメントのスコアがD
- ワーク・エンゲージメントのスコアがA~C
- ワーク・エンゲージメントのスコアがEFになっている
- ストレスマネジメントのスコアがD
- ストレスマネジメントのスコアがA~C
※これ以上の優先度の付け方は各社の状況・従業員ごとの状況により異なるため、適宜ディスカッションの上定義づけをアップデートできますと大変幸いです。
運用の回し方
スタートアップ・ベンチャー企業様の中では、以下のような運用がメジャーです。
毎月の運用サイクル
■会議体
- 人事定例
- 頻度:毎週実施。
- 参加者:人事マネージャー・採用担当
- アジェンダ:事業部横断での採用・組織のイシューを議論
- 事業部定例
- 頻度:毎週〜隔週実施
- 参加者:人事マネージャー・採用担当・事業部マネージャー以上
- アジェンダ:事業部にフォーカスした採用・組織のイシューを議論
- 経営陣との人事定例
- 頻度:月に一度〜隔週実施
- 参加者:役員以上・人事マネージャー
- アジェンダ:前月の採用・組織KPIの共有と目標達成における課題・ネクストアクションの共有
(例) 採用KPI・課題・ネクストアクションの確認、組織KPI・課題・ネクストアクションの確認(※組織KPIにwelldayの結果を用いていただくことがほとんどです。)
(例) 採用ニーズの吸い上げ・状況共有、事業部の組織課題の把握・対応方針の議論
■運用スケジュール
時期 | (時期例) | 実施する内容 |
第一月曜日 | 10/2(月) | パルスサーベイの送信 |
第一水~金曜日 | 10/6(金) | ・パルスサーベイの結果を人事チーム内の定例で確認
・上記の優先度に該当する要対応従業員をピックアップし、これまでの事業部からの定性情報を踏まえて、以下から実施する打ち手を考案する (※)
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打ち手候補
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・マネージャーに状況確認する
・マネージャーに連携してコミュニケーションを取ってもらう
・マネージャーの上長に連携してマネージャー・メンバーにコミュニケーションを取ってもらう
・人事からSlackで状況確認する
・人事からSlackで面談の声かけをする
・労務からSlackで面談の声かけをする
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第一週〜第二週 | 10/9(月) | ・マネージャーと人事との定例で、人事定例で上がった要対応者へのコミュニケーション方法を連携
・経営陣との人材定例で前月の組織コンディション・各事業部からの対応内容のサマリと当月のコンディションのサマリ・対応依頼内容を共有。 |
第二週 | 10/13(金) | ・人事定例で要対応者へのフォロー状況を共有。
・マネージャーからのコミュニケーションができていなければリマインドを実施する。
・フォローの中で対応に困るものがあれば議論の上対応方針を決定。 |
第三週 | 10/16(月) | ・マネージャーと人事の定例で、要対応者へのコミュニケーション状況を確認。対応における課題があればフォロー方法へのアドバイスや介入を実施。 |
第三週 | 10/20(金) | ・人事定例で要対応者へのフォロー状況を共有。
・マネージャーからのコミュニケーションができていなければリマインドを実施する。
・フォローの中で対応に困るものがあれば議論の上対応方針を決定。 |
第四週 | 10/23(月) | ・マネージャーと人事の定例で、要対応者へのコミュニケーション状況を確認。対応における課題があればフォロー方法へのアドバイスや介入を実施 |
第四週 | 10/27(金) | ・人事定例で要対応者へのフォロー状況を共有。
・マネージャーからのコミュニケーションができていなければリマインドを実施する。
・フォローの中で対応に困るものがあれば議論の上対応方針を決定。 |
※:判断基準は以下の「打ち手を実施する際の判断基準」に記載します。
打ち手を実施する際の判断基準
この指標の優先度をもとに、順に対応方針を判断していきます。
状況に応じた打ち手は、以下のような方針となるケースが多いです。
打ち手 | 状況 |
マネージャーに状況確認する | ストレスマネジメント・ワークエンゲージメントのどちらかが悪化しているものの、
(1)現場の状況を把握していないので緊急度がわからない場合
(2)現場の状況は把握しているが悪化する要因が思い当たらない場合 |
マネージャーに連携してコミュニケーションを取ってもらう | ストレスマネジメント・ワークエンゲージメントのどちらかが悪化しており、業務に起因する課題なのでマネージャーと対話しないと解決しない課題がある場合
(例) 業務負荷が高い、業務の難易度が高いがサポートが足りないなど |
マネージャーの上長に連携してマネージャー・メンバーにコミュニケーションを取ってもらう | ストレスマネジメント・ワークエンゲージメントのどちらかが悪化しており、その要因が直接の上長とのコミュニケーションミスなどの信頼関係の悪化によるものの場合 |
人事からSlackで状況確認する | ストレスマネジメント・ワークエンゲージメントのどちらかが悪化しており、
(1)その要因が直接の上長とのコミュニケーションミスなどの信頼関係の悪化によるもので、事業部内では解決が難しい場合
(2)事業部マネージャーが多忙あるいは対応方針がわからず、介入が必要な場合 |
人事からSlackで面談の声かけをする | (1)自由記述の回答で上長・評価への不満やパワハラなどの緊急度の高いアラートを上げている場合
(2)特にストレスマネジメントが悪化しており、自由記述の回答などでメンタル不調などの休職可能性が高いアラートをあげている場合 |
労務からSlackで面談の声かけをする | 特にストレスマネジメントが悪化しており、自由記述の回答などでパワハラやメンタル不調などの休職可能性が高いアラートをあげている場合 |