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メンタルトレーニングの方法

メンタルトレーニングで強い精神力を鍛え上げれば、勝負の場でも緊張せずに挑めます。 物事に臆することなく、果敢に挑戦していけるようになります。

ビジネスシーンでも、重たい責任を背負うこともあるでしょう。また、仕事でミスをして気持ちが落ち込むこともあるでしょう。このような状況でも、前向きに捉えていくためには強い精神力が必要です。 強い精神力が養えると注目を浴びる「メンタルトレーニング」とは何なのでしょうか?どのように鍛えていけば良いのでしょうか?

本記事ではメンタルトレーニングとは何かから始まり、どのような効果があるか、具体的な実践方法について解説します。

本記事のサマリー

  • メンタルトレーニングは「意志」「意欲」「決断力」を強化することをいう
  • メンタルが強い人は気持ちを上手くコントロールできる
  • メンタルトレーニングは7つの要素に働きかけて行う
  • メンタルトレーニングの効果を上げるには、セロトニンを増やす必要がある
  • 「社員研修の提供」「セルフケアの推奨」「メンタルヘルスケア対策」が大切

メンタルトレーニングとは

メンタルトレーニング(Mental Training)とは、「意志」「意欲」「決断力」などの精神力を強化することをいいます。大事な場面で緊張してしまうのを防いだり、物事に意欲的に取り組んだりする際に役立ちます。

立命館大学審査博士論文「メンタルトレーニングに関する実証的研究-エリートアスリートの事例をもとに-」では、世界レベルの競技スポーツにおいては、メンタル面の強化が必要だと記載されています。

これは、スポーツに限った話だけでなく、ビジネスにも該当します。ビジネスシーンでも責任が重くのしかかり、緊張する場面は訪れます。そのため、社員研修でメンタルトレーニングを実施する企業が増えてきているのです。

そもそも「メンタル」とは

メンタルとは、精神力を意味する言葉で「思考力」「感情」「行動力」の3つの要素で構成されています。仕事場で必要とされる要素は以下の通りです。

■メンタルを構成する要素

・思考力:仕事で発生する課題を解決していくための方法を考える力

・感情:仕事や職場の人に対して抱く気持ち

・行動力:思考や感情に従って、行動に移す力

メンタルを良好な状態にするためには、各要素の問題点を洗い出して解決していく必要があります。

メンタルの強い人・弱い人の違い

メンタルが強い人と弱い人の違いは、以下の通りです。

■メンタルが強い人の特徴

・ポジティブ思考

・失敗を恐れない

・自己理解ができている

・苦しいときほど笑顔である

・自分の軸を持っている

■メンタルが弱い人の特徴

・ネガティブ思考

・完璧主義である

・他人からの評価を気にする

・気持ちの切り替えができない

・真面目で努力家である

メンタルが強い人は、どのような場面でも自分の気持ちをコントロールできます

その一方で、メンタルが弱い人は自分の気持ちがコントロールできずに、物事を悪い方向に受け取ってしまいがちです。

メンタルトレーニングに欠かせない要素

メンタルトレーニングを実施して、メンタルを強くするために欠かせない7つの要素があります。

【メンタルトレーニングに欠かせない要素】

・目標設定(理想の人物像を具体的に描く )

・リラクゼーション(緊張感を沈めて気持ちをコントロールする)

・イメージトレーニング(成功できるというイメージを持つ)

・集中力(本番で集中できるようにルーティン化する)

・プラス思考(どのような場面でも前向きな気持ちでいられるようにする)

・コミュニケーション(仲間との関係を円滑にする)

・心理的準備(本番を想定した準備を行い、メンタルを整える)

メンタルトレーニングを実施する場合は、これらの要素を意識して取り組む必要があります。

メンタルトレーニングの効果

メンタルトレーニングについて説明しましたが、取り組むと得られる効果は何なのでしょうか?次にメンタルトレーニングの効果をご紹介します。

高いモチベーションを維持できる

メンタルトレーニングを行うと「理想の人物像になるために努力しよう」と内発的動機付けができ、高いモチベーションが維持できます。その理由は、理想の人物像が明確になり、前向きに努力しようと思えるようになるためです。また、メンタルトレーニングの瞑想やセルフトークにより、自己暗示をかけていくことができます。

モチベーションが維持できれば、業務中に集中できるようになり、どのような物事にも粘り強く挑み続けることができます。

自己肯定感が上がる

メンタルトレーニングでメンタルを強くすれば、自己肯定感が高められます。

その理由は、メンタルを強化すれば、自分の考えに自信が持てるようになるためです。

自分に対する自信は、仕事のパフォーマンスに良い影響を及ぼし、理想の結果を出すことにも繋げられます。

逆に、物事をネガテフィブに捉えてしまうと、チャンスを逃してしまうかもしれません。このような事態を避けるためにも、メンタルトレーニングでメンタルを強化して、自己肯定感を高めていく必要があるのです。

緊張する場に強くなれる

メンタルトレーニングを実施すれば、プレッシャーがかかる場面でも緊張せずに済むようになります。

心理学者マーティン・セリグマン氏は、「メンタルトレーニングを実施することで、メンタルがコントロールできるようになり、ポジティブな気持ちを維持できる」と述べているのです。

このように、メンタルのコントロールができるようになれば、勝負する場面でも緊張感が緩和できます。

仕事でも責任が問われ、大きなプレッシャーを感じる場面があるでしょう。このような場面でも、冷静さを忘れずに対処していけるように、メンタルトレーニングでメンタル強化していく必要があるのです。

メンタルトレーニングのやり方

メンタルトレーニングの効果を説明しましたが、どのように取り組んでいくのでしょうか?繰り返しになりますが、メンタルトレーニングは、7つの要素に働きがけるように行います。

  1. 目標設定(理想の人物像を具体的に描く)
  2. リラクゼーション(緊張感を沈めて気持ちをコントロールする)
  3. イメージトレーニング(成功できるというイメージを持つ)
  4. 集中力(本番で集中できるようにルーティン化する)
  5. プラス思考(どのような場面でも前向きな気持ちでいられるようにする)
  6. コミュニケーション(仲間との関係を円滑にする)
  7. 心理的準備(本番を想定した準備を行い、メンタルを整える)

ここでは、メンタルトレーニングのやり方について具体的に説明していきます。

理想の人物像をイメージする

メンタルトレーニングを通して、「どのような姿になりたいのか」と理想の人物像をイメージしてください。

その理由は、理想の人物像をイメージすることで、どのようなトレーニングを行うべきかが明確になるためです。理想の人物像は、どのような行動をし、どのような発言をしているのかを想像しましょう。

理想の人物像をイメージしないまま、メンタルトレーニングを行うと目的が曖昧になります。その結果、メンタルトレーニングの効果が得られないという事態に陥ってしまいます。

そのため、メンタルトレーニングを行う前に、理想の人物像をイメージするようにしましょう。

自分の気持ちをノートに書き出す

自分の気持ちをノートに書き出してみると、自分自身の内面に目を向けられるようになります。その結果、自分が大切にしている価値観思考パターンに気付けるようになります。

他人の評価に左右されない自分の軸を持つためにも、内面と向き合う時間を持ちましょう。

具体的な方法を説明すると、その日に起きた出来事に対する気持ちや、どのように考えたかをノートに書き出していきます。

ノートに書き出すことで、自分の気持ちが客観的に分かるようになり、どのような性格をしているのか把握できるようになります。また、気持ちを落ち着かせる効果もあります。

思い込みをなくす

無意識の内に、漠然とした不安に陥るときがあります。この原因が、マイナスの思い込みです。

ストレスを感じる環境(悪い人間関係の職場にいたり、責任が重い仕事をしていたりする)にいると、自己対話の内容がネガティブになることがあります。

メンタルトレーニングを実施してマイナスの思い込みを失くすと、ネガティブな感情が抑えられて公平な判断ができるようになります。

トレーニングによって、思い込みはマイナスからプラスに変えられるのです。そのため、ネガティブに物事を考えがちな人は。思い込みを捨てるように意識してみましょう。

アファメーションを実施する

アファメーションとは、ポジティブな言葉を投げかけて、理想の自分になれるようにマインドセットすることをいいます。

例えば、「私は出世するだけの能力があり、今よりも稼げるようになる」という言葉を投げかけるだけです。このような言葉を投げかけ続けると、潜在意識が変わっていき、ポジティブな思考が習慣になっていきます。

その結果、自分の本当の望みを叶えるために、積極的に行動していけるようになるのです。

成功者を真似する

理想の人物に近づくためには、成功者の振る舞いを真似するのが効果的です。

例えば、夢を実現したいと思ったときには、成功者の言動をモデリングするのです。モデリングをすると決めたら、徹底的に真似するようにしましょう。

モデリングが上手くいかないという理由で、対象を変えてはいけません。

モデリングで効果を出すためには、最後まで徹底して真似できるかが重要なポイントとなります。

外的レベル:髪型、服装、表情、姿勢、立ち振る舞いなど

内的レベル:能力、思考、意思、信念など

外的レベルと内的レベルをモデリングして真似していきましょう。

マインドフルネスに取り組む

マインドフルネスとは、瞑想を意味します。瞑想は自分自身と深く向き合う機会となり、自分が大切にしている価値観や内面に気付く機会となります。

他人の評価に動じず、自分の軸を大切にできるようになるために、マインドフルネスは効果的です。

また、マインドフルネスはストレス緩和や、集中力を高めるなど精神面を整える効果もあります。そのため、瞑想する時間を作り、メンタルを強化するためにマインドフルネスに取り組んでみましょう。

リラックスできる時間を設ける

リラックスできる時間を設けて気持ちを落ち着かせることを習慣にすると、メンタルがコントロールしやすくなります。例えば、仕事とプライベートの時間を分けて、ゆっくり休む日を作るのも効果的です。

オンとオフの切り替えができるようになると、自分で気持ちを切り替えられるようになり、安定したメンタルを維持しやすくなります。

生活習慣の乱れを整える

生活習慣の乱れは、メンタルに悪い影響を及ぼします。不規則な生活は、ストレスが蓄積されて疲労を感じやすくなります。そのため、メンタルを回復させるためにも生活習慣の乱れを整えましょう。

具体的に説明すると、朝は決まった時間に起床したり、お風呂で温もり睡眠をとったりするなどの方法があります。自分が取り入れやすいものから、取り組んでいきましょう。生活習の乱れを整えていけば、ストレスを感じにくくなり、疲れにくくなります。

まとめ

今回はメンタルトレーニングのやり方について解説しました。メンタルを構成する要素を知り、上手くアプローチをしていけば、どのような場でも気持ちを落ち着かすことができます。

自分のメンタルをコントロールできるようになれば、気持ちを乱す心配もありません。他人の評価も気にならなくなり、自分の軸を大切に行動していけるようになります。